2009年10月新譜 5点 発売中 ★DSD録音
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モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466
(カデンツァ:C.H.ライネッケ)
ブルーノ・ワルター(ピアノと指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
米VICTOR 12151/4, 英HIS MASTER'S VOICE DB3273/6 と同一録音
(1937年5月7日ウィーン、ムジークフェライン大ホール録音)
ブルーノ・ワルター(1876-1962)はドイツ出身の大指揮者。ベルリンのシュテルン音楽院を卒業後ピニストとしてデビュー、その後指揮者に転向した。1894年ケルン市立歌劇場でデビュー、1896年ハンブルク歌劇場へ移った。そこで音楽監督だったグスタフ・マーラー(1860-1911)と出会い交友を深めた。ワルターは以後ウィーン国立歌劇場、バイエルン国立歌劇場、ベルリン市立歌劇場、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団などの楽長、音楽監督を歴任。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団やベルリン・フィルハーモニー管弦楽団も指揮した。1938年オーストリアがナチス・ドイツに併合されると、迫害を避けてフランス、スイスを経てアメリカに逃れた。この録音は1937年ウィーン・フィルを指揮して自らピアノを弾いた録音。ダイレクト・トランスファーによってムジークフェライン大ホールの美しい響きがワルターのピアノとオーケストラの音色を引き立てているのがよく聴き取れる。録音時ワルターは61歳だった。
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ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
(カデンツァ:J.ヨアヒム)
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調作品108 第2楽章
ヨーゼフ・シゲティ(ヴァイオリン)
サー・ハミルトン・ハーティ指揮
ハレ管弦楽団(協奏曲)
クルト・リュールザイツ(ピアノ)(ソナタ)
米COLUMBIA 67608/12D, 英COLUMBIA L2265/9と同一録音
(1928年12月3&5日協奏曲、1927年7月1日ソナタ録音)
ヨーゼフ・シゲティ(1892-1973)はハンガリーのブダペスト生まれ。ブダペスト音楽院でイェノ・フバイ(1850-1937)に師事した。1905年13歳でベルリン・デビュー、大ヴァイオリニスト、ヨアヒム(1831-1907)に認められた。1917年から24年スイスのジュネーヴ音楽院で教え、1940年にアメリカに移住した。ブラームスのヴァイオリン協奏曲をシゲティは生涯3回録音しているが、これはその第1回目のもので、36歳のシゲティの初の協奏曲録音だった。
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ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第1番ヘ長調作品5-1
パブロ・カザルス(チェロ)
ミエチスワフ・ホルショフスキ(ピアノ)
米VICTOR 18288/90, 英HIS MASTER'S VOICE DB3908/10と同一録音
(1939年6月19&20日パリ、アルベール・スタジオ録音)
パブロ・カザルス(1876-1973)はスペインのカタルーニャ地方の町エル・ベドレルに生まれた偉大なチェロ奏者。バルセロナ音楽院でチェロ,ピアノ、楽理、作曲を学んだ。1890年バルセロナでバッハの無伴奏チェロ組曲の楽譜に出会った。1899年23歳でパリでデビュー、1904年バッハの無伴奏チェロ組曲を初めて公開演奏した。1905年ピアノのコルトー、ヴァイオリンのティボーとトリオを結成。1908年コンセール・ラムルー管弦楽団で指揮デビューした。レコード録音は機械式録音時代の1915年から行いバッハの無伴奏チェロ組曲第3番から4曲、G線上のアリアほか小品を18面録音した。ピアノのミエチスワフ・ホルショフスキ(1892-1993)はポーランド出身のピアニスト。99歳までステージで演奏した伝説的なピアニスト。カザルスの第1回目のベートヴェン:チェロ・ソナタ全集では第3番以外のピアニストを務めた。このシリーズでは1936年録音のカザルスとのブラームス:チェロ・ソナタ第2番(78CDR-1084)が出ている。
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ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調作品24「春」
アドルフ・ブッシュ(ヴァイオリン)
ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)
米VICTOR 8351/3, 英HIS MASTER'S VOICE DB1970/2 と同一録音
(1933年5月17日ロンドン、アビー・ロード第3スタジオ録音)
アドルフ・ブッシュ(1891-1952)はドイツの名ヴァイオリニスト。1922年からピアニストのルドルフ・ゼルキン(1903-1991)とデュオを組んで活躍した。1936年ゼルキンはブッシュの娘イレーネと結婚したが,
ゼルキンはナチのユダヤ人迫害を避けてアメリカに移住した。その後ブッシュもアメリカに渡り1939年に定住した。
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ショパン:4つのバラード
アルフレッド・コルトー(ピアノ)
米VICTOR 16538/41, 英HIS MASTER'S VOICE DB2023/6 と同一録音
(1933年7月6-7日ロンドン、アビー・ロード第3スタジオ録音)
アルフレッド・コルトー(1877-1962)は20世紀最高のフランスのピアニスト。1892年パリ音楽院にルイ・ディエメール(1843-1919)のクラスで研鑽を積む。1896年一等賞を得て卒業。1902年にヴァイオリンのジャック・ティボー(1880-1953)とチェロのパブロ・カザルス(1876-1973)とトリオを組んだ。1917年にパリ音楽院教授、1919年にパリに音楽学校エコール・ノルマルを設立した。コルトーはショパンの4つのバラードを2回録音していて、これは2回目の録音。 |