2015年8月新譜 5点 発売中★DSD録音
78CDR-3569
J.S.バッハ:
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 BWV1004より「シャコンヌ」
ハインツ・シュタンスケ(ヴァイオリン)
独 POLYDOR 69891/2
(1942年録音)
ハインツ・シュタンスケ(1914-1996)はベルリン生まれのドイツのヴァイオリニスト。8歳でデビュー、カール・フレッシュ(1873-1944)に師事し、1937年のウィーン・コンクールで金賞を受賞した。第2次世界大戦中にドイツのポリドールに録音をしていた。大戦後はコンサート活動と同時に後進の指導にあたり、女流ヴァイオリニスト、エディト・パイネマン(1939-)は弟子の一人だった。シュタンスケはこのシリーズでモーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番
K.218(78CDR-3211)と特に名録音と評判のブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番(78CDR-3319)が出ている。
78CDR-3570
ファリャ:7つのスペイン民謡
グラナドス:昔風のスペインの歌曲集(トナディーリャス)
コンチータ・スペルビア(歌)
フランク・マーシャル(ピアノ)(ファリャ)
フェルナンド・ペリケ(ピアノ)(グラナドス)
英 PARLOPHONE PO153/5(U.K.)(ファリャ)
英 PARLOPHONE PO161/2(U.K.)(グラナドス)
(1930年3月10日、ファリャ/1932年11月1日、グラナドス、バルセロナ録音)
コンチータ・スペルビア(1895-1936)はスペインのバルセロナ生まれのメゾ・ソプラノ歌手。12歳で生地のリセウ音楽院に入り、15歳でアルゼンチンの首都ブエノスアイレスのコロン劇場でデビューした。1912年出身地のバルセロナでビゼーの「カルメン」歌った。第1次世界大戦中にアメリカデビュー。大戦終了後ローマに招かれ、そこでは19世紀後半から慣例的にコロラチューラ・ソプラノによって歌われていたロッシーニのオペラのヒロイン役を、ロッシーニのオリジナル通りメゾソプラノ・レッジェーロの音域で歌ったことで一躍注目された。1930年からはロンドンでも活躍した。1939年出産のためロンドン市内の病院に入院したが、新生児を死産後、自らも死亡した。スペルビアはSPレコードに200面以上の録音を残した。
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ハイドン:
弦楽四重奏曲第67番ニ長調作品64-5, Hob.III-62「ひばり」
カルヴェ弦楽四重奏団
ジョゼフ・カルヴェ(第1ヴァイオリン)
ダニエル・ギレヴィッチ(第2ヴァイオリン)
レオン・パスカル(ヴィオラ)
ポール・マ(チェロ)
独 TELEFUNKEN A 2243/5
(1937年5月4日ベルリン録音)
リーダーのジョゼフ・カルヴェ(1897-1984)はパリ音楽院でギョーム・レミに師事、1919年に一等賞を得た。1928年にナディア・ブーランジェの発意でベートーヴェンの弦楽四重奏曲の全曲演奏会をフランスで開いた。リーダーのカルヴェは1935年にパリ音楽院の教授に任命され、四重奏団の活動と同時に後進の指導にあたった。第2ヴァイオリンのダニエル・ギレヴィッチは1941年米国に移住したダニエル・ギレ(1899-1990)で、トスカニーニ指揮のNBC交響楽団に入り1951年にコンサートマスターになった。またギレ弦楽四重奏団を結成、1954年にはボザール・トリオを作った。ヴィオラのレオン・パスカルは1941年にパスカル弦楽四重団を結成しフランスを代表する弦楽四重奏団として名声を博した。
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サン=サーンス:
ピアノ協奏曲第2番ト短調作品22
ピアノ協奏曲第4番ハ長調作品44
ジャンヌ=マリ・ダレ(ピアノ)
ルイ・フレスティエ指揮
フランス国立放送管弦楽団
仏 PATHE DTX 176(Mono)
(1955年4月28-29日パリ、メゾン・ド・ラ・ミュチュアリテ録音)
ジャンヌ=マリー・ダレ(1905-1999)はフランスの女流ピアニスト。10歳でパリ音楽院に入りマルグリット・ロン(1874-1966)とイジドール・フィリップ(1863-1958)に師事し、1919年に一等賞を得て翌年パリでデビューした。1923年にはポール・パレー(1886-1979)指揮のラムルー管弦楽団とオーケストラ初共演、1958年にパリ音楽院教授に任命された。このシリーズの78CDR-3189でダレの弾くサン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番のSP録音(ポール・パレー指揮コロンヌ管弦楽団)が出ているので、聴きくらべをおすすめする。指揮者のルイ・フレスティエ(1892-1976)はフランスの指揮者。パリ音楽院に学び、和声学、対位法で一等賞を得た後1925年にローマ賞を受賞した。フランス各地のオーケストラの指揮者をつとめた後パリ音楽院の指揮科教授に任命され1945年から1962年にその地位にあった。
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ベートーヴェン:
ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調作品24「春」
ミシェル・オークレール(ヴァイオリン)
ジュヌヴィエーヴ・ジョワ(ピアノ)
仏 MUSIQUE et CULTURE MC 3003(Stereo)
(1964年頃パリ録音)
この録音は北ランスのストラスブールに本拠を置くMUSIQUE et CULTURE レーベルに録音されたもの。ミシェル・オークレール(1924-2005)はフランスの女流ヴァイオリン奏者。パリ音楽院で名教授ジュール・ブーシュリ(1877-1962)に師事し一等賞を得て卒業。1943年19歳の時ロン=ティボー国際コンクールで優勝し、ティボーの指揮でハイドン:ヴァイオリン協奏曲第1番ハ長調でレコード・デビューした(78CDR-3011)。オークレールは1960年代の半ばに左手の故障で現役を引退したが母校パリ音楽院で教鞭をとり、さらに日本の桐朋学園の招聘でマスタークラス(1977年)を開いた。ピアノのジュヌヴィエーヴ・ジョワ(1919-2009)は1932年12歳でパリ音楽院入学、1945にジャクリーヌ・ロバン(1917-2007)とピアノ・デュオを組み1990年まで45年に渡り活動した。1946年に作曲家アンリ・デュティーユ(1916-2013)と結婚して生涯良き伴侶だった。 |