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78CDR-3120 
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58
ヴィルヘルム・ケンプ(ピアノ)
パウル・ファン・ケンペン指揮
ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
独 POLYDOR67674/8
(1941年4月ベルリン録音)
ヴィルヘルム・ケンプ(1895-1991)とパウル・ファン・ケンペン(1893-1955)のベートーヴェン:ピアノ協奏曲はモノLP初期の1953年に録音したベルリン・フィルとの演奏が有名だが、これは第2次世界大戦下の録音。オランダの指揮者ファン・ケンペンが指揮するベルリンのシャルロッテンベルグ・オペラのオーケストラとの共演。
78CDR-3121 
シューマン:交響曲第2番ハ長調作品61
ジョルジュ・エネスコ指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
英 DECCA AK1748/52
(1947年9月18-19日ロンドン、キングズウェイ・ホール録音)
ジョルジュ・エネスコ(1881-1955)はルーマニア出身。ヴァイオリニスト、ピアニスト、作曲家、指揮者、教育者として活躍した全能音楽家。この録音は第2次世界大戦後、英国デッカ社に残した極めて貴重な録音。わが国に多いエネスコ・ファンの間でも殆ど知られていないもの。エネスコ65歳の晩年の録音だが、透明で香り立つような親しめるシューマンである。英デッカのffrr録音。
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ブラームス:交響曲第2番ニ長調作品73
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
英 DECCA AK1875/9
(1948年3月22,24,25日ロンドン、キングスウェイ・ホール録音)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)によるこの曲の唯一のスタジオ録音。フルトヴェングラーはこの録音の翌日フィルハーモニア管弦楽団を指揮してヴァーグナー:楽劇「神々の黄昏」より、ブリュンヒルデの自己犠牲をソプラノのフラグスタートと録音した。この演奏をSP盤のダイレクト・トランスファーで聴いて、初めて周到なリハーサルと録音に3日間かけた成果が明らかになった。デッカのオロフ=ウィルキンソンのコンビによるffrr録音である。
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ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調作品26
ゲオルク・クーレンカンプ(ヴァイオリン)
カール・シューリヒト指揮
チューリッヒ・トンハレ管弦楽団
英 DECCA AK1603/5
(1947年1月23&27日チューリッヒ放送スタジオ録音)
ゲオルク・クーレンカンプ(1898-1948)はドイツのブレーメン生まれ、第2次世界大戦中ソリストとして活躍する傍らベルリン高等音楽院教授を1943年まで務めた。1944年にスイスのルェツェルン音楽院教授となり、ピアノのエトヴィン・フィッシャー(1886-1960)、チェロのエンリコ・マイナルディ(1897-1976)とのトリオでも活躍した。1948年50歳を迎えて間もなく急逝した。この録音は死の1年前のもので、クーレンカンプの良さがシューリヒトの絶妙なバックで最高に発揮されている。同じ時期に英DECCA
にブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全3曲をショルティのピアノで録音していた。ffrr録音。
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メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64
パガニーニ:奇想曲作品1より第9番ホ長調「狩り」
ヨーゼフ・シゲティ(ヴァイオリン)
サー・トーマス・ビーチャム指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団((8)は無伴奏)
英 COLUMBIA LX262/4(一部日本コロムビア盤)
(1933年9月28日ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ録音)
ヨーゼフ・シゲティ(1892-1973)はハンガリーのブダペスト生まれ。ブダペスト音楽院でイェノ・フバイ(1858-1937)に師事した。1905年ベルリンでデビュー、大ヴァイオリニスト、ヨアヒム(1831-1907)に認められた。1917年から24年スイスのジュネーヴ音楽院で教えた。1940年アメリカに移住した。シゲティは1931年の初来日以降何度も日本を訪れた。SP時代の日本録音も数多い。メンデルスゾーンはシゲティの唯一のスタジオ録音で、LP時代にも再録音しなかった。
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フランク:ピアノ五重奏曲ヘ短調
アルフレッド・コルトー( ピアノ)
インターナショナル弦楽四重奏団
( マンジョー、ペッカー、ハワード、ウィザース)
英 HIS MASTER'S VOICE DB1099/1102
(1927年12月12日ロンドン、小クイーンズ・ホール録音)
アルフレッド・コルトー(1877-1962)が電気録音初期に残した貴重な録音。カペー四重奏団とマルセル・シャンピのピアノによる録音(78CDR-1034)の1年前のもの。作曲家フランクを敬愛していたコルトー50歳の演奏である。インターナショナル弦楽四重奏団は1919年にアンドレ・マンジョーによって、イギリスの現代音楽と諸外国の音楽との交歓演奏を目的にロンドンで組織された。マンジョーは1883年パリ生まれのヴァイオリン奏者。
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モニク・ド・ラ・ブルショルリSP録音集
(1)サン=サーンス:6つのエチュード作品111 から
ピアノ協奏曲第5番のフィナーレによるトッカータ
(2)シューベルト(I.フィリップ編):ワルツ作品9 D.365 から
(3)-(4)第19番&第20番(2:35)DB1888B(0EA12445-2)
ハイドン:ピアノ・ソナタ第34番ホ短調作品42 Hob.XVI:34
ドメニコ・スカルラッティ(タウジッヒ編):
(5)田園曲 L.413 (2:38)4001A(HD94RE)
(6)奇想曲 L.375 (2:44)4001B(HD95RE)
モニク・ド・ラ・ブルショルリ( ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DA1888((1),(2)), DB21038((3),(4))
英 NIXA 4001((5),(6))(原録音:仏 PACIFIC 3720)
((1)-(4) 1947年10月22日ロンドン、アビー・ロード第3スタジオ録音)
((5)-(6) 1950年10月パリ録音)
モニク・ド・ラ・ブルショルリ(1915-72)はパリ生まれのフランスの女流ピアニスト。アルフレッド・コルトー(1877-1962)とイジドール・フィリップ(1863-1958)の弟子。1928年パリ音楽院の一等賞を得た。コンサート・アーティストとして活躍した傍ら母校で後進の指導にあたった。ヨーロッパ各地で演奏をしていた最中に自動車事故でキャリアを断たれた。最近マイナーレーベルに残されたこのピアニストの演奏がCD化されているが、ここに集めた30歳を越えたばかりの演奏は後年のものとは違った華麗な輝やきがある。SP録音末期のもので、(5)-(6)は最初期のテープ録音と思われる。
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ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調作品60
カール・シューリヒト指揮
ベルリン市立管弦楽団
独 POLYDOR 68139/43
(1942年6月ベルリン録音)
カール・シューリヒト(1880-1967)はドイツの指揮者。1912年から1944年まで
ヴィスバーデン歌劇場の音楽監督をつとめると同時にベルリン・フィルやウィーン・フィルを指揮した。シューリヒトのベートーヴェン:交響曲第1番から第9番は戦後のパリ音楽院管弦楽団を指揮したEMI録音がよく知られているが、この録音は第2次世界大戦下の1942年ベルリンで行われた。80歳を越えてもまだ現役の指揮者だったシューリヒトの62歳の録音である。
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ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調
BWV1003 より「アンダンテ」(お詫び:中間部にゴトゴト・ノイズ)
ブロニスワフ・フーベルマン(ヴァイオリン)
ジョージ・セル指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団((1)-(9))
日COLUMBIA J8491/5(原録音:英COLUMBIA LX509/13A & LX410B)
(1934年6月18,19,20,26日ウィーン録音)
ブロニスワフ・フーベルマン(1882-1947)はポーランド生まれのヴァイオリニスト。1892年10歳の時に大ヴァイオリニスト、ヨアヒム(1831-1907)の指揮でベルリン・デビュー。3年後の1895年13歳の時、名ソプラノ、アデリナ・パッティ(1843-1919)に招かれウィーンでの「パッティ告別演奏会」で演奏した。このベートーヴェンは1934年6月にラロ:スペイン交響曲(78CDR-1040)と同時期に録音された。聴く人の心を抉るような個性的な演奏。指揮者のジョージ・セル(1897-1970)はブダペスト生まれ。ヨーロッパで活躍した後、アメリカに移住、1946年から1970年までの24年間はクリーヴランド管弦楽団を指揮しこのオーケストラを世界有数のものに育て上げた。
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ハイドン:ピアノ協奏曲ニ長調作品21
エトヴィン・フィッシャー(ピアノと指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
独 ELECTROLA DB7657/8
(1942年10月19-22日ウィーン録音)
エトヴィン・フィッシャー(1886-1960)はスイス生まれで、主にドイツで活躍したピアニスト、指揮者で教育者でもあった。ベルリンでリストの最後の弟子だったマルティン・クラウゼに師事した。1933年にEMI
のアーティストとなり、バッハの「平均律クラヴィーア曲集」全曲の世界初録音を行った。フィッシャーは協奏曲の演奏では独奏と同時に指揮をする「弾き振り」の演奏法を現代に復活した。この録音も自らの指揮による「弾き振り」である。第2次世界大戦下のウィーン録音で超希少盤。第2楽章のカデンツァがことのほか美しい。終楽章は戦争終結の願いをピアノにぶつけるように突っ走る激しさがある。 |