2010年1月新譜 5点 発売中 ★DSD録音
78CDR-3234
ブラームス:クラリネット五重奏曲ロ短調作品115
チャールズ・ドゥレイパー(クラリネット)
レナー弦楽四重奏団
米 COLUMBIA 67613/7-D (英 COLUMBIA L2228/32と同一録音)
(1928年11月7&10日ロンドン録音)
レナー弦楽四重奏団は1918年ハンガリーのブダペストで結成された、全員がブダペスト音楽院出身。4人はブダペスト・オペラの楽員だったが1918年のハンガリー革命を機に弦楽四重奏団を結成し、2年間田舎の村に籠もって練習を積んだ。1920年ウィーンにデビュー、そこに居合わせたラヴェル(1875-1937)が聴いて彼らをパリに招いた。パリ公演は大成功を収め、その後1922年にロンドン、1929年にアメリカにデビューした。クラリネットのチャールズ・ドゥレイパー(1869-1952)はイギリスのサマーセットシャー生まれ。ロイヤル・アカデミーやギルドホール音楽校の教授を務め、イギリスのクラリネット界の祖父として尊敬された。ブラームスがこの曲を捧げたミュールフェルトの伝統を継ぐ奏者と言われていた。このシリーズではレナーとドゥレイパーの組み合わせでモーツァルト:クラリネット五重奏曲(78CDR-3045)も出ている。
78CDR-3235
J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調 BWV1043
アドルフ・ブッシュ(ヴァイオリン)
フランセス・マグネス(ヴァイオリン)
ブッシュ室内合奏団
米 COLUMBIA 71676/7-D
(1945年4月26日ニューヨーク録音)
アドルフ・ブッシュ(1891-1952)はドイツのヴァイオリニスト。1922年からピアニストのルドルフ・ゼルキンと(1903-1991)デュオを組んで活躍した。1936年ゼルキンはブッシュの娘イレーネと結婚したがゼルキンはナチのユダヤ人迫害を避けてアメリカに移住した。その後ブッシュも実弟でチェリストのヘルマン・ブッシュと共にアメリカに定住した。この録音はブッシュのアメリカ時代のもの。第2次世界大戦末期のニューヨークで行われた。第2ヴァイオリンを弾く女流のフランセス・マグネスの経歴は不詳。LP初期のバルトークレコードやエソテリックレコードに現代音楽の録音があった。
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コレッリ=レオナール編:ラ・フォリア
J.S.バッハ:ブーレ
(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番ロ短調BWV1002 より)
ヨーゼフ・シゲティ(ヴァイオリン)
アンドール・フォルデス(ピアノ)
米 COLUMBIA 71187/8-D
(1940年6月5日=コレッリ & 1941 年3月21日=J.S.バッハ、ニューヨーク録音)
ヨーゼフ・シゲティ(1892-1973)はハンガリー生まれのヴァイオリニスト。ブダペスト音楽院でイェノ・フバイ(1858-1937)に師事した。1905年ベルリンで大ヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)に認められた。1917年から24年スイスのジュネーヴ音楽院で教え、1940年にアメリカに移住した。この録音はアメリカ定住直後のニューヨーク録音。このシリーズではヨーロッパ時代に録音したシゲティの重要録音が多数出ている。
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モーツァルト:ピアノ協奏曲第15番変ロ長調 K.450
エリー・ナイ(ピアノ)
ウィレム・ファン・ホーフストラーテン指揮
室内管弦楽団
英 HIS MASTER'S VOICE DB8071/3
(1935年10月ベルリン録音)
エリー・ナイ(1882-1968)はドイツの女流ピアニスト。初録音は1906年にウェルテ・ミニョン社のピアノロール。ウィーンでレシェティツキーやフォン・ザウアーの薫陶を得た。1911年にオランダの指揮者ウィレム・ファン・ホーフストラーテン(1884-1964)と結婚。1921年から夫君とニューヨークに暮らす。だが
1927年に離婚。ドイツに戻りヒトラー政権下で演奏活動を続けた。戦後の名誉回復後も精力的な演奏活動を続けた。この録音は夫君だったホーフストラーテンとの初録音で、且つこの名曲の世界初録音でもあった。ホーフストラーテンは1923年から1925年ニューヨーク・フィルの首席指揮者を務め、1925年にオレゴン交響楽団に移った。さらに1935年から1945年にザルツブルグ・モーツァルテウムの指揮者を努めた。
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J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第3番ホ長調 BWV1016
ワンダ・ランドフスカ(ハープシコード)
ユーディ・メニューイン(ヴァイリン)
米 VICTOR 11-9052/4
(1944年12月28日ニューヨーク、RCA 第1スタジオ録音)
ワンダ・ランドフスカ(1879-1959)はポーランドのワルソー生まれ。20世紀最高のハープシコード奏者、ピアニスト、音楽学者。パリのプレイエル社に二列の鍵盤と七個のペダルを持つ自分のハープシコードを作らせ生涯この楽器を使用した。1940年にフランス国籍を得たが、1941年ドイツ軍のフランス侵攻によってアメリカに逃れた。パリに残したハープシコードはアメリカ軍によって戦後彼女の元に届けられた。ランドフスカはJ.S.バッハの演奏に特に造詣が深く、「平均律クラヴィーア曲集」、「ゴルトベルク変奏曲」の大作を録音していた。ユーディ・メニューイン(1916-1999)は神童としてデビューし、12歳でレコード初録音。ジョルジュ・エネスコ(1881-1955)やアドルフ・ブッシュ(1891-1952)にも師事した。これは第2次大戦末期のアメリカ録音。 |