【車買取ガリバー】高価買取ならガリバー


★★★グッディーズ・オリジナル企画★★★

新 忠篤 氏協力
ダイレクト・トランスファー CD-R

ご注文は当店HPよりどうぞ

第11回以降発売分 78CDR-3239〜3248

2010年3月新譜 5点 3月下旬発売予定 ★DSD録音

今月は近日刊行が予定されているマルク・ソリアノ著「ヴァイオリンの奥義、ジュール・ブーシュリ回想録」(日本語版)に登場するフランスの演奏家を特集しました。(新 忠篤)

78CDR-3244
アーン:
ヴァイオリン・ソナタ ハ長調
ロマンス イ長調
ドニーズ・ソリアノ(ヴァイオリン)
ドニーズ・ステルンベルグ(ピアノ)(ヴァイオリン・ソナタ)
E.ロワゾー(ピアノ)(ロマンス)
仏 PATHE PDT183/4(ヴァイオリン・ソナタ)
仏 PATHE PAT54(ロマンス)
(1948年4月15日パリ,アルベール・スタジオ録音)(ヴァイオリン・ソナタ)
(1936年5月22日パリ,アルベール・スタジオ録音)(ロマンス)
(お詫び:全体にキズ及び録音の不具合により聴き難い箇所があります)
ドニーズ・ソリアノ(1916-2006)はパリ音楽院のヴァイオリン科教授ジュール・ブーシュリ(1878-1962)に師事した女流ヴァイオリニスト。1932年16歳でパリ音楽院の一等賞を得た。1934年にピアノのマグダ・タリアフェロ(1893-1986)と録音したフォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番(78CDR-1135)がディスク大賞を受賞した。ソリアノはソリストとして活動すると同時に師のブーシュリ教授の片腕として後進の指導にあたり、後に結婚した。ブーシュリはレナルド・アーン(1875-1947)と親交があり、このソナタを弟子のソリアノに弾かせて作曲者を喜ばせたと、その回想録にある。ジャック・ティボー(1880-1953)はソリアノを「今は亡きジネット・ヌヴーの後継者たる唯一無二の名ヴァイオリニスト」と絶賛した(マルク・ソリアノ著「ヴァイオリンの奥義、ジュール・ブーシュリ回想録」(日本語版近刊)に収録された「ソリアノ追悼記」にある)。このシリーズでドニーズ・ソリアノの録音のほとんどが出ている。トラック5の冒頭にソリアノと思われる声が聞こえる。

78CDR-3245
アーン:
ピアノのためのソナチネ ハ長調
ピアノ協奏曲第1番ホ長調
マグダ・タリアフェロ(ピアノ)(ピアノ=ガヴォー)
レナルド・アーン指揮
管弦楽団
仏 PATHE PAT61(ソナチネ)、PAT86/8(協奏曲)
(1936年7月8日録音)(ソナチネ)、(1937年5月10-11日録音)(協奏曲)
ピアノのマグダ・タリアフェロ(1893-1986)はブラジル生まれ、両親はフランス人。1906年にパリ音楽院に入り9カ月後に一等賞を得た。タリアフェロはSPレコード時代から多くの録音をしているが、この協奏曲はまぎれもなく彼女の最高傑作。作曲者で指揮をしているレナルド・アーン(1875-1947)はベネズエラのカラカス生まれ、3歳の時にパリに移住した。6歳の時に神童として、ナポレオン3世の従妹マティルドのサロンにデビュー、ボーイソプラノでのピアノの弾き語りでサロンの寵児となり、作曲家ジュール・マスネ(1842-1912)の推薦を得て10歳でパリ音楽院に入学した。長じて美声と数カ国語をあやつる巧みな話術、豊かな教養で各界の名士、貴婦人たちと交友を築き、パリ・オペラ座の指揮者として活躍、ザルツブルク音楽祭でもモーツァルト指揮者として名声をあげた。また作曲家として声楽曲の作品が多数あるが、親交のあった音楽家のために作曲した器楽作品もある。タリアフェロとアーンの顔合わせでモーツァルト:ピアノ協奏曲第26番「戴冠式」(78CDR-3039)がこのシリーズで出ている。

78CDR-3246
ショパン:
(1)エチュード第11番イ短調作品25-11 「木枯らし」
シューマン=ドビュッシ-編:
(2)噴水のほとりで
ショパン:
(3)エチュード第11番イ短調作品25-11 「木枯らし」WLX516-1のメタル原盤
フランシス・プランテ(ピアノ)(ピアノ=エラール)
仏 COLUMBIA D15089
(1928年7月3-4日フランス、ランド県モン=ド=マルサン録音)
フランシス・プランテ(1839-1934)はフランスの超人かつ伝説的なピアニスト。パリ音楽院のアントワーヌ=フランソワ・マルモンテル(1816-1898)教授のクラスで一等賞を得た。この録音はプランテが89歳の時にフランス・コロンビアに録音した9枚のSPレコードの中の一枚。プランテは95歳で死去するまで、毎日未明の早朝からピアノに向かい、それが終わった後に市長の公務についたと伝えられる。この録音はモン=ド=マルサン市から依頼された慈善演奏会にスケジュールの都合がつかないので、代わりにこの録音の報酬を市に寄付するという代案を受け入れて実現したという。トラック(3)はSPレコードの金属原盤からのダイレクト・トランスファーを収録した。プランテについてはマルク・ソリアノ著「ヴァイオリンの奥義、ジュール・ブーシュリ回想録」(日本語版近刊)に愉快な逸話が載っている。プランテはフランスの画家ポール・セザンヌ(1839-1906)、詩人のシュリ=プリュドム(1839-1881)、また幕末の志士、高杉晋作(1839=天保10年-1867=慶応3年)と同年の生まれ。ベルリオーズ(1803-1869)、シューマン(1810-1856)、リスト(1811-1886)、ワーグナー(1813-1883)、ブラームス(1833-1897)達と同時代に生きた人物で、19世紀の大演奏家の音が電気録音による録音で残されたのは奇跡と言える。

78CDR-3247
マルグリット・ロンSP録音集
ショパン:即興曲第2番嬰ヘ長調作品36
ドビュッシー:雨の庭(版画より)
ドビュッシー:レントよりおそく
フォーレ:夜想曲第4番変ホ長調作品36
フォーレ:舟歌第6番変ホ長調作品70
マルグリット・ロン(ピアノ)(ピアノ=プレイエル)
仏 COLUMBIA LFX 513(ショパン), LFX24(ドビュッシー),
LFX 567(フォーレ)
(1936年7月23日&1937年4月18日録音)(ショパン)
(1929年11月12日&11月6日録音)(ドビュッシー)
(1937年5月19日録音)(フォーレ)
マルグリット・ロン(1874-1966)はフランスのニームに生まれた。17歳でパリ音楽院の一等賞を得た後、マルモンテル(1816-1898)教授のもとでさらに研鑽をつみ、1893年にサル・プレイエルでデビューした。1906年32歳でパリ音楽院の教授に就任した。ロンの弟子にはサンソン・フランソワ(1924-1970)、イヴォンヌ・ルフェビュール(1898-1986)、リュセット・デカーヴ(1906-)、ジャン・ドワイヤン(1907-1982)、ジャック・フェヴリエ(1900-1979)、ニコール・アンリオ・シュワイツァー(1925-)らがいる。これはロンのSP時代のソロ録音の一部だが、偉大な演奏家の真の姿をとらえた録音である。ロンはこのシリーズでモーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 K.488(78CDR-3023)、ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調(78CDR-3075)、ショパン:ピアノ協奏曲第2番作品21(78CDR-3092)が出ている。

78CDR-3248
J.S.バッハ:ブランデンブルグ協奏曲第5番ニ長調 BWV.1050
ジャック・ティボー(ヴァイオリン)
アルフレッド・コルトー(ピアノと指揮)
ロジェ・コルテ(フルート)
パリ・エコール・ノルマル室内管弦楽団
英 HIS MASTER'S VOICE DB1783/4
(1932年5月16-17日パリ、サル・ショパン録音)
アルフレッド・コルトー(1977-1962)は20世紀最高のフランスのピアニスト。スイスのニヨンに生まれ、両親はフランス人。1892年パリ音楽院のルイ・ディエメール(1843-1919)のクラスに入り、1893年に一等賞を得た。1902年にヴァイオリンのジャック・ティボー(1880-1953)、チェロのパブロ・カザルス(1876-1973)とピアノ・トリオを結成した。コルトーは1917年にパリ音楽院教授に任命され、1919年にパリのエコール・ノルマル(音楽師範学校)を設立した。ジャック・ティボー(1880-1953)は20世紀最高のフランスのヴァイオリニスト。1893年14歳でパリ音楽院に入りマルシック教授(1848-1924)に師事した。後にパリ音楽院教授になったジュール・ブーシュリ(1877-1962)とは音楽院時代からの盟友で、コロンヌ管弦楽団のリーダーを交代でつとめていたこともあった(マルク・ソリアノ著「ヴァイオリンの奥義、ジュール・ブーシュリ回想録」(日本語版近刊)。ティボーとコルトーはこのシリーズで多数出ている。
2010年2月新譜 5点 発売中 ★DSD録音

78CDR-3239
チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調作品74「悲愴」
シャルル・ミュンシュ指揮
パリ音楽院管弦楽団
英 DECCA AK1968/73
(1948年 5月22-23日パリ,サル・ド・ラ・ミュチュアリテ録音)
英国デッカのffrr録音。シャルル・ミュンシュ (1891-1968)はストラスブールの生まれ。生地の音楽院でオルガンを学んだ後、パリ音楽院でリュシアン・カペー(1873-1928)にヴァイオリンを学び、その後ベルリンでカール・フレッシュ(1873-1928)に師事した。1926年ライプツィヒ音楽院の教授に就任、1925年から32年にはゲヴァントハウス管弦楽団のソロ第一ヴァイオリン奏者もつとめ、ブルーノ・ワルター (1876-1962)やヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)のもとで演奏し、指揮法も身につけた。パリに戻り1935年から38年にはパリ・フィルハーモニーの指揮者、1938年にはエコール・ノルマルのヴァイオリン科教授に任命された。1938年から45年にパリ音楽院管弦楽団指揮者をつとめた。1939年には同音楽院の指揮科教授に任命された。1949年にボストン交響楽団の正指揮者となり1962年までつとめた。この録音はデッカ社の録音クルーがパリに赴いてのもの。オーケストラの各パートに音楽院の教授達の名人芸が聴こえる。コンデンサー・マイクロフォン独特の高域の輝きがffrrの特長である。ミュンシュ&パリ音楽院はラヴェル:ボレロ(78CDR-1164) が出ている。

78CDR-3240
ニールセン:ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調作品9
エミール・テルマニー(ヴァイオリン)
クリスチャン・クリスチャンセン(ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB2732/4
(1935年10月13日録音)
カール・ニールセン (1865-1931)は北欧デンマークを代表する作曲家。これは1895年の作品。ヴィオリンのエミール・テルマニー(1892-1988)はハンガリー生まれ。ブダペスト音楽院でイェノ・フバイ(1858-1937)に師事した。1919年来デンマークのコペンハーゲンに在住し、ニールセンの娘婿となった。テルマニーの美音は一度聴くと忘れられない魅力がある。このシリーズでメンデルスーン:ヴァイオリン協奏曲(78CDR-3087) が出ている。

78CDR-3241
ヴィターリ(レスピーギ編):シャコンヌ ト短調
ジョコンダ・デ・ヴィトー(ヴァイオリン)
アルベルト・エレーデ指揮
フィルハーモニア管弦楽団
ハーバート・ドーソン(オルガン)
英 HIS MASTER'S VOICE DB6936/7 
(1948年5月14 & 29日ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ録音)
レスピーギ(1879-1936)によるオルガン入りの壮麗なオーケストレーション。ジョコンダ・デ・ヴィトー(1907-1994)はイタリアの女流奏者。11歳でペサロ音楽院に入り、レミ・プリンチーペ(1899-1977)に師事した。1932年にウィーン国際ヴァイリン・コンクールで一等賞をとった。1935年イタリアPARLOPHONEにJ.S.バッハのブランデンブルグ協奏曲第5番(アリーゴ・タッシナーリ/fl,カルロ・ゼッキ/pf,プレヴィターリ/cond.) と共にを録音したのが初レコーディング。1941年にはベルリンでブラームスのヴァイオリン協奏曲をドイツPOLYDORに録音(78CDR-1174) した。第2次世界大戦後の1948年ロンドンにデビューしEMIのアーティストになり、SPレコードと初期のLPに優れた録音を残した。指揮者のアルベルト・エレーデ(1909-2001)はイタリアのジェノア生まれ。ミラノで学んだ後スイスでワインガルトナー、ドレスデンでフリッツ・ブッシュのアシスタントをつとめた。戦後ロンドンのニュー・ロンドン・オペラ団の指揮者になり、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場でも指揮をした。1968年バイロイトで「ローエングリン」を指揮した。トスカニーニ以来バイロイトに登場した二人目のイタリア人指揮者だった。

78CDR-3242
シューマン:ピアノ四重奏曲変ホ長調作品47
ホルテンス・モナート(ピアノ)
コーリッシュ弦楽四重奏団のメンバー:
ルドルフ・コーリッシュ(ヴァイオリン)
オイゲン・レーネル(ヴィオラ)
ベナール・ハイフェッツ(チェロ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB3642/4 (米 VICTOR 14816/8 と同一録音)
(1937年11月26日録音)
ホルテンス・モナート(1905-1955)はアメリカ生まれの女流ピアニスト。アルトゥール・シュナーベルに師事し、トスカニーニ指揮NBC交響楽団のソリストに迎えられた最初の女性ピアニストだった。コーリッシュ弦楽四重奏団は新ウィーン楽派の音楽を演奏するためにルドルフ・コーリッシュ(1896-1978)によって1921年に組織された。シェーンベルグの指導を受けた後、現代音楽だけでなく古典音楽にも目を向けた。ナチスに追われてアメリカに移住し活動を続けたが1942年に解散した。このシリーズにはモーツァルト:弦楽四重奏曲第22番 K.589「プロシャ王第2番(78CDR-3197)が出ている。これは聴く者の心をを幸せにしてくれる名曲の名演奏である。

78CDR-3243
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調 K.219
(カデンツァ: J.ヨアヒム)
タルティーニ:ヴァイオリン・ソナタ第12番ト長調作品2よりアリア
アドルフ・ブッシュ(ヴァイオリン)
ブッシュ室内管弦楽団
米 COLUMBIA 71749/52-D
(1945年 4月30日=モーツァルト, 5月 3日=タルティーニ, ニューヨーク)
アドルフ・ブッシュ (1891-1952)はドイツの大ヴァイオリニスト。1922年からピアニストのルドルフ・ゼルキン (1903-1991)とデュオを組んで活躍した。1936年ゼルキンはブッシュの娘イレーネと結婚したが、ゼルキンはナチスのユダヤ人迫害を避けてアメリカに逃れた。その後ブッシュもドイツを去ってスイスに移住、1939年実弟でチェリストのヘルマン・ブッシュと共にアメリカに定住した。この録音は第2次世界大戦最末期の録音。ブッシュの協奏曲はJ.S.バッハ: ヴァイオリン協奏曲第2番 BWV.1042(78CDR-3216),二つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV.1043(78CDR-3235) が出ている。