2016年11月新譜 5点 発売中★DSD録音
33CDR-3644
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467
(カデンツァ:ロベール・カザドシュ)
ロジーナ・レヴィーン(ピアノ)
ジャン・モレル指揮
ジュリアード管弦楽団
米 COLUMBIA MS 6182(Stereo)
(1960年5月6&11日ニューヨーク、コロンビア・スタジオ録音)
ジュリアード音楽院のピアノ科の名教師ロジーナ・レヴィーン(1880-1976)の80歳記念録音。キエフの宝石商の娘として生まれた彼女はモスクワ音楽院に学び1898年に大金メダルを得て卒業。その後まもなく 5歳年長のピアニスト、ヨーゼフ・レヴィーン(1874-1944)と結婚した。夫妻は1919年にアメリカに亡命した。1944年に夫のヨーゼフが死去すると、ジュリアードの経営陣は満場一致で夫人のロジーナを夫の後任教授に推薦し、その後32年に渡って数々の俊英を育成した。中でも1958年に冷戦時代のソ連で開催されたチャイコフスキー・コンクールにアメリカ人として初めて優勝したヴァン・クライバーン(1934-2013)や日本人ピアニストの中村紘子(1944-2016)、作曲家のジョン・ウィリアムズ(1932-)、指揮者のジェイムズ・レヴァイン(1942-)等は門下生だった。ジャン・モレル(1903-1975)はフランス生まれ。ニューヨーク・シティ・オペラ(1946-1951)、メトロポリタン歌劇場(1956-1971)の指揮者を務めた。ジュリアード音楽院でも後進の指導にあたり、ヘルベルト・ブロムシュテット(1927-)、ジェイムズ・レヴァイン(1942-)、レナード・スラットキン(1944-)は門下生だった。
33CDR-3645
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第7番ニ長調 K.271a
アイダ・シュトゥツキ(ヴァイオリン)
グスタフ・ルント指揮
シュトゥットガルト・トンスタジオ管弦楽団
米 PERIOD SPLP 548(U.S.)(Mono)
(1951年11月シュトゥットガルト録音)
アイダ・シュトゥツキ(1921-2011)はエジプト、カイロ生まれでスイスのヴァイオリン奏者。アンネ=ゾフィ・ムター(1963-)の師として知られている。10歳でヴァイオリンを始め最初はヴィンタートゥール/チューリッヒ市立オーケストラのコンサート・マスター、エルンスト・ヴォルタースに、続いてハンガリー生まれのヴァイオリン教師シュテフィ・ガイヤー(1888-1956)に、さらにルツェルンで名教授カール・フレッシュ(1873-1944)に師事した。1940年にジュネーヴ国際音楽コンクールで入賞し、1945年から1950年までピアニストのクララ・ハスキル(1895-1960)とデュオを組んだ。1948年からヴィンタートゥール音楽院で教鞭をとり、1992年にはチューリッヒ高等芸術院でマスタークラスを開いた。1975年にはヴィンタートゥールの「カール・ハインリッヒ・エルンスト芸術基金賞」を受賞した。この録音は1951年シュトゥツキが30歳の時アメリカのPERIODレーベルにスタジオ録音されたもの。ヴァイオリン協奏曲第7番はアメリカのDoremi社の復刻CDにも収録されていない貴重な音源である。
78CDR-3646
モーツァルト:クラリネット五重奏曲イ長調 K.581
シメオン・ベリソン(クラリネット)
ロート弦楽四重奏団
フェリ・ロート(第1ヴァイオリン)
イェネ・アンタル(第2ヴァイオリン)
フェレンツ・モルナール(ヴィオラ)
ヤーノシュ・ショルツ(チェロ)
米 COLUMBIA 68909/12-D
(1937年9月29日ニューヨーク、コロンビア・スタジオ録音)
ロート弦楽四重奏団はオーストリア=ハンガリー帝国出身のヴァイオリニスト、フェリ・ロート(1899-1967)によって1922年に設立された。ロートはブダペスト王立音楽アカデミーの出身で1919年からブダペスト歌劇場のコンサート・マスター、1921年にはベルリン・フォルクスオーパーのコンサート・マスターをつとめた。1928年にアメリカに渡り、室内楽奏者として活躍した。1929年から1939年の11年間はこの四重奏団の黄金期で全員ハンガリー出身者で構成され、レコード録音の数も多い。代表的なものにJ.S.バッハのフーガの技法がある。クラリネットのシメオン・ベリソン(1881-1953)はモスクワ生まれ。1921年にアメリカ国籍を得た。ベリソンはニューヨーク・フィルの第1クラリネット奏者として活躍する傍ら、クラリネット奏者のグループを結成し、メンバーが当初 8名だったのが1948年には75名になっていた。ベリソンは他にモーツァルトのコンサート・ロンド、ベートーヴェンのドン・ジョバンニ変奏曲の録音があった。
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モーツァルト:弦楽五重奏曲第3番ハ長調 K.515
ブダペスト弦楽四重奏団
ヨーゼフ・ロイスマン(第1ヴァイオリン)
エドガー・オルテンベルク(第2ヴァイオリン)
ボリス・クロイト(ヴィオラ)
ミッシャ・シュナイダー(チェロ)
ミルトン・カティムズ(第2ヴィオラ)
米 COLUMBIA 71692/5-D(Mono)
(1945年2月6日&4月23日ニューヨーク、コロンビア・スタシオ録音)
ブダペスト弦楽四重奏団は1917年ブダペスト歌劇場のメンバーだった4人によって結成され、1967年に解散した。1932年にリーダーがヨーゼフ・ロイスマン(1900-1974)になりアメリカをベースに活躍し20世紀中期最高の四重奏団として君臨した。第2ヴァイオリンのエドガー・オルテンベルク(在籍1944-1949)はアレクサンダー・シュナイダーが抜けた時期にメンバーを務めた。第2ヴィオラのミルトン・カティムズ(1909-2006)はロシアとオーストリア=ハンガリ-帝国出身の両親の元にブルックリンに生まれ、コロンビア大学で教育を受けた。ヴィオラはベルギー生まれのレオン・バージン(1900-1999)の指導をうけ、1943年ウィリアム・プリムローズ(1903-1962)の後任としてNBC交響楽団の首席奏者として入団し、またニューヨーク・フィル、フィラデルフィア管弦楽団、ボストン交響楽団、ロンドン・フィル、クリーヴランド管弦楽団を指揮した。ブダペスト弦楽四重奏団とは15年以上に渡って共演した。
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モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番ト短調 K.516
ブダペスト弦楽四重奏団
ヨーゼフ・ロイスマン(第1ヴァイオリン)
アレクサンダー・シュナイダー(第2ヴァイオリン)
ボリス・クロイト(ヴィオラ)
ミッシャ・シュナイダー(チェロ)
ミルトン・カティムズ(第2ヴィオラ)
カナダ COLUMBIA C15888/91(Mono)
(1941年12月2日ニューヨーク、リーダークランツ・ホール録音)
ブダペスト弦楽四重奏団は1917年ブダペスト歌劇場のメンバーだった4人によって結成され、1967年に解散した。1932年にリーダーがヨーゼフ・ロイスマン(1900-1974)になりアメリカをベースに活躍し20世紀中期最高の四重奏団として君臨した。これは第2ヴァイオリンがアレクサンダー・シュナイダー(在籍1933-45 、1966-67)時代の録音。第2ヴィオラのミルトン・カティムズ(1909-2006)はロシアとオーストリア=ハンガリ-帝国出身の両親の元にブルックリンに生まれ、コロンビア大学で教育を受けた。ヴィオラはベルギー生まれのレオン・バージン(1900-1999)の指導をうけ、1943年ウィリアム・プリムローズ(1903-1962)の後任としてNBC交響楽団の首席奏者として入団し、またニューヨーク・フィル、フィラデルフィア管弦楽団、ボストン交響楽団、ロンドン・フィル、クリーヴランド管弦楽団を指揮した。ブダペスト弦楽四重奏団とは15年以上に渡って共演した。これは1941年(昭和16年)日米開戦の6日前の録音である。 |