2017年9月新譜 5点 9月下旬発売開始予定★DSD録音
33CDR-3694
ラロ:
スペイン交響曲作品21
ノルウェー狂詩曲
ドヴィ・エルリ(ヴァイオリン)
デジレ=エミ-ル・アンゲルブレシュト指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
仏デュクレテ・トムソン 320 C 124(Mono)
1956年10月29-31日パリ、サル=アポロ録音
(原盤のキズによるノイズが多数あります。ご容赦ください)
ドヴィ・エルリ(1928-2012)はパリ生まれのフランスのヴァイオリニスト。パリ音楽院でジュール・ブーシュリ(1877-1962)に師事し1942年に14歳で一等賞を得た。1955年のロン=ティボー国際音楽コンクールのヴァイオリン部門で優勝しソリストとして活動を開始した。1968年にマルセイユ音楽院の教授になり、1973年にはマルセイユ・ゾリステンを設立した。1982年にパリ音楽院教授に就任。1995年以降はエコル・ノルマル音楽院で後進の指導にあたった。2012年2月7日火曜日の朝、音楽院に向かう途中トラックに接触して事故死した。享年83歳。エルリの師ブーシュリの指導についての思い出の書簡が「ヴァイオリンの奥義ジュール・ブーシュリ回想録」マルク・ソリアノ編桑原威夫訳(音楽之友社)の168ページにある。師ブーシュリとドニーズ・ソリアノ、兄弟弟子のセルジュ・ブランと第2次大戦中の1942年に撮った写真も同書213ページにある。指揮者のデジレ=エミ-ル・アンゲルブレシュト(1880-1965)はフランスの指揮者。パリ音楽院では放校処分を受けたが、作曲家ドビュッシー(1862-1918)に認められ「聖セバスチャンの殉教」(1911年初演)の合唱指揮者に起用された。1934年に設立されたフランス国立放送管弦楽団の初代指揮者に就任した。この録音はデュクレテ・トムソン社に残された貴重な記録である。
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パリのお嬢さん-ジャクリーヌ・フランソワ初期録音集
パリのお嬢さん(1948)
ボレロ(1948)
バラ色の人生(1948)
ラ・メール(1948)
ラ・セーヌ(1948)
パリの夜(1948)
詩人の魂(1950)
三度もありがとう(1950)
ジャクリーヌ・フランソワ/歌
ポール・デュラン楽団
ポール・バロン楽団
ジョー・ボワイエ楽団
米 VOX VL 3010 & VL 3070(モノ)仏 POLYDOR録音
1950年発売()内年号は録音年)
(原盤のキズによるノイズが多数あります。ご容赦ください)
ジャクリーヌ・フランソワ(1922-2009)はフランスのシャンソン歌手。最初ピアノとソルフェージュ(一種の歌唱訓練)を学んだが歌手になるのが夢だった。作曲家兼バンドリーダーのポール・デュラン(1907-1977)に出会い、フランスPOLYDORに「春なのよ
C'est le printemps 」と「春 Printemps」の2曲を録音した。「春なのよ」は20世紀フォックス映画「ステート・フェア」の中で歌われた「It
might as well be spring」が原曲で、リチャード・ロジャースのアカデー賞受賞作品。フランソワはこの仏訳をデュランのオーケストレーションで録音した。それはフランソワにとって初レコーディングだったが、いきなりACCディスク大賞に輝いた。続いて1948年制作の映画「パリのスキャンダル」の中で「パリのお嬢さん」と「ボレロ」を歌った。この2曲がフランスだけではなくアメリカでも大ヒットした。「ボレロ」はアメリカで「オール・マイ・ラヴ」としてパティ・ペイジが歌い、ベスト・セラーになった。「マドモワゼル・ド・パリ」はヒット曲を追って同名映画が制作されフランソワが出演した。ここでは懐かしいシャンソンの名曲が聴ける。
78CDR-3696
J.S.バッハ:結婚カンタータ「消えよ、悲しみの影よ」BWV. 202
エリーザベト・シューマン(ソプラノ)
ミッチェル・ミラー(オーボエ)
イェラ・ペッスル(指揮とハープシコード)
シルヴァン・シュルマン(ヴァイオリン)
アラン・シュルマン(チェロ)
米 VICTOR 2075/7
1941年10月10日&11月22日ニューヨーク、RCA VICTOR第2スタジオ録音
エリーザベト・シューマン(1885-1952)はドイツ生まれの名ソプラノ。1909年ハンブルク歌劇場でデビューし、機械式録音の時代から活躍した人気歌手。この録音時シューマンは56歳だった。オーボエのミッチェル・ミラー(1911-2010)はニューヨーク州ロチェスター生まれ。1932年にイーストマン音楽学校を卒業後オーボエ、イングリッシュ・ホルン奏者として活躍し、その後アメリカCOLUMBIAの制作部長として多くの名アーティストを世に送り出した。また自らミッチ・ミラー合唱団を組織しヒット作品を生んだ。指揮とハープシコードのイェラ・ペッスル(1906-1991)はウィーン生まれの女流。1931年アメリカに移住した。ヨーロッパ時代から名声があったがアメリカではトスカニーニやワルターの指揮のもとで演奏したりソロ・リサイタルを多数開いた。またコロンビア大学でも教鞭をとった。ヴァイオリンのシルヴァン・シュルマンとチェロのアラン・シュルマンはスタイヴザント弦楽四重奏団のメンバー。これは日米開戦前夜の録音。
78CDR-3697
ブラームス:クラリネット五重奏曲ロ短調作品115
レジナルド・ケル(クラリネット)
ブッシュ弦楽四重奏団
アドルフ・ブッシュ(第1ヴァイオリン)
ゲスタ・アンドレアソン(第2ヴァイオリン)
カール・ドクトル(ヴィオラ)
ヘルマン・ブッシュ(チェロ)
英 HMV DB3383/6
1937年10月10日ロンドン、アビー・ロード EMI第3スタジオ録音
レジナルド・ケル(1908-1981)は英国のクラリネット奏者。王立音楽アカデミーでハイドン・ドレイパーに師事し、在学中からロイヤル・フィルハーモニー協会オーケストラの首席奏者をつとめ、卒業後ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団に移籍した。戦後の1948年アメリカに渡りコンサートやレコーディングのほかベニー・グッドマン(1909-1988)やピーナッツ・ハッコー(1918-2003)らにクラシック奏法を指導した。1958年に母国に帰り晩年は画家として余生を送った。このシリーズでベートーヴェン「街の歌」(78CDR-3672)とモーツァルト:クラリネット五重奏曲(78CDR-3691)が出ている。ブッシュ弦楽四重奏団は1919年にヴァイオリニストのアドルフ・ブッシュ(1981-1952)によって組織され、1930年代に英HMVに多くの録音を残した。このシリーズでも多数出ている。
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シューベルト:歌曲集「美しき水車屋の娘」作品25 D.795
エルンスト・ヴォルフ(バリトン&ピアノ)弾き語り
米COLUMBIA 9137/41M & 4196/8M
1937年3月-1938年1月ニューヨーク録音
エルンスト・ヴォルフ(1905-1992)はバリトン歌手、ピアニスト、指揮者のユダヤ系ドイツ人。1937年にアメリカ国籍を得て移住し、ユダヤ系の音楽家マックス・ラインハルト(1873-1943)とクルト・ヴァイル(1900-1950)の後押しで、フランツ・ウェルフェルの戯曲の制作アシスタントとして働いた。ウェルフェルはグスタフ・マーラーの未亡人アルマが三度目に結婚した人物。ヴォルフはニューヨークでユダヤ人音楽家組織の中心人物となり、またピアノの弾き語りでこのシューベルト「美しき水車屋の娘」の他にロベルト・フランツ歌曲集、クララ・シューマン歌曲集、フランツ・リスト歌曲集をアメリカCOLUMBIAの78回転盤に録音を残した。大戦後の1948年ヨーロッパに戻りスイスに定住、後進の指導にあたった。 |